ミッチェルのインスプールスピニングファミリーの最小モデル、310ULです。この「ちっちぇー」感が好きです。
構造が単純なのでオーバーホールも簡単です。手入れをすると愛着も湧きます。
分解図とパーツのリストはこちらのページに一覧にしてあります。
構造としては、大きく本体、ローターヘッド、スプール、ハンドルの4つに分かれます。
このページでは、ローターヘッドを組み立てます。本体・スプール・ハンドルは別のページで組み立てています。このページの下の方に関連ページのリストがあります。
写真撮影のため、オイルやグリスは使わずに組み立てています。実際に組む時は適宜使用してください。
ローターヘッドにピニオンアッセンブリーをねじ込みます。
310ULのローターヘッドはプラスチック製なので、ねじ山を潰してしまうと厄介です。最初は手で慎重にねじ込みます。
ある程度入ったら専用工具で締め込みます。
相手がプラスチックなので、ぎゅうぎゅうに締めてはいけません。止まるところまででOKです。
反対側に六角ナットをはめて、ローターヘッドを挟み込むようにします。六角ナットは対角12mmです。ボックスレンチが必要です。
いろんなタイプがありますが、肝心なのは矢印のところのソケット(12mm)です。
トルクはあまりかからない(強く締めるわけではない)ので、普通のスパナをうまいこと嚙ませたらイケるかもしれません。
カウンターウェイトを2本のネジで留めます。このネジは木ネジタイプで、プラスチックのローターに打ち込みますので、過度のトルクは禁物です。無理に回さず、止まるところまででOKです。
また。頻繁に取り外しするとローター側がバカになってしまう可能性があります。
その場合はローター側の穴にエポキシなどを盛るなどの処置が必要と思われます。また、カウンターウェイトを接着剤で固定してしまうのもアリかなと思います。(どちらも試したことはありません。)
トリップレバーを取り付けます。(のりこしが試した限りでは)外側から差し込まないとうまく入りません。
ローターヘッドのポッチとトリップレバーの穴を合わせます。
トリップレバーバネは折れ曲がった引っかかるところが写真の左側です。
押さえを乗せて、ネジで留めます。このネジも木ネジタイプなので、締めすぎ注意です。
バネの右側を外しておくと、後の作業がしやすいです。
続いてベール部分を組み立てます。
ラインガイド(83381)にラインガイドブッシュ(83382)を通します。ラインガイドはリトリーブの際に回転するようになっています。適宜オイルを注油します。
ベールワイヤー(83419)に通します。向きがあるので注意。細い方がワイヤー側です。
ベールワイヤーレース(83395)も通します。これも向きがあります。
ベールアーム(83417)。
最後のナットは抜け留めを塗って取り付けます。
中強度のロックタイトを使ってます。
ベールスプリングをセットします。向きがありますが、正しい向きにしか溝にはまらないので間違えることはないでしょう。
ベールアームの穴とスプリングの出っ張りを合わせて、
ネジで留めます。
反対側も組み立てます。
トリップレバースプリングをもとに戻して、
ベールの動きを確認します。問題なければローターヘッドの組み立ては完了です。
310のメンテは難しいところはありませんが、なんと言っても、ローターヘッドがプラスチックであることに注意です。
グリスはたっぷり目で。ピニオンはスプレーノズルをベアリングの隙間に当ててブシュッっと吹いてます。もっと多くても構いません。
グリスはシマノの汎用品を使っています。
[20221229]
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