梅雨入りした京都。
梅雨の季節はナマズの季節。ですが、今日はナマズではなく、小場所でスピナーと洒落込みます。
スピナー師にはセルタ派、メップス派、ドロッペン派、ルースターテール派など、様々な派閥がありますが、のりこしは小学生の頃からブレットン派です。
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これまで何個のブレットンを水底に沈めてきたかわかりません。ちょっと手間ですが、シングルフックにしてからはだいぶマシになりました。
投げては引き、投げては引きを繰り返します。バス狙いじゃないので、あまり移動することなく、扇型に投げ、タナを変えながら同じようなところを引いてきます。決して移動が面倒なわけではありません。
「良さそうやねんけど、アタリないなぁ。小さい魚でもコツっとあたったり、追ってくるのが見えたりするんやけどなぁ。全然あかんわ。」
などとボヤいたり、軽い根掛かりをちょっと移動して外したりしながら、惰性になりかけた頃、
「また根掛かりだよ。ちょっと遠いし、外れるかな。岩に噛んでたら嫌やな。」
根掛かりを外そうとして、ゆるゆるのドラグを締め、根掛かり具合を聞こうとすると、ゆっくり動く。
「ん?土嚢か肥料の袋、では無いな?沈木の枝かいな?こりゃまた厄介やな。」
でも、なんか動き方が変。その後、急に走る。
「うわっ!魚やん。おっ、重い。」
大きいの掛けると、潜水艦釣ったみたいって言いますよね。そんな感じですわ。
竿が柔らかくて、魚も釣られたことに気がついてなかったみたいです。
何かわからんけど、突っ走るわけじゃないから鯉じゃない。バスでもないし。ナマズかと思ったけど、走り方がちょっと違うかな。でもナマズでも結構走るヤツいるし。
タックルはウルトラライトのスピニングに4ポンドナイロンライン。それもボビン巻きの500mで1000円くらいのノーブランド。ロッドはノースランドのパックロッド SAZAN ALMIGHTY 6ピース 6ft UL、リールはShimanoのツインパワー1000です。
とにかくドラグを調節して、変なものに巻かれないように慎重に寄せてきます。
半分くらい寄せたところで、魚影が見えました。長い。ライギョです。軽く65、もっとデカそう。
雷魚とわかった瞬間、様々な考えが頭に浮かびます。
近くまで寄せて来ると、スピナーのブレードが見えます。どうやら呑まれてはないようです。フックが見えないので、外掛かりで皮一枚という感じでもありません。
しっかり刺さっているかどうかまではわかりません。バーブレスだし、ラインテンションがなくなったり、水面で暴れられるとバレるかもしれません。空気を吸わせたいのは山々ですが、水面直下でやりとりします。
それでも、掛かりがある程度わかると、だいぶ安心できました。あとは根にやら沈んだ原チャリやらに巻かれないように、ためてためて、ゆっくり寄せてくるだけです。
何度か走られて寄せてを繰り返すと流石に弱って来たようで、ユラ~と寄って来ます。
あとはランディングポイントです。適当な岸が見つからないので、エラブタを持ってハンドランディングも考えました。しかし、何度か試みるも、雷魚の体に手が触れた瞬間、また走るのでなかなかうまく行きません。それに片手では持ち上げるのは重くてかなり難しそうです。
結局、寄せるだけ寄せて、ロッドを口に咥えて、両手の親指と人差し指で輪を作り、丸太を持つ要領でランディングしました。一瞬、糸がふけるのが心配でしたが、魚が動かなかったのでなんとかうまく行きました。
で、釣り上げたのがこの雷魚です。体つきや模様、色からはカムルチーのように見えます。
100均メジャーで測ると73cmでした。
ブレットンがガッチリかかっている………ように見えますが、実際は下アゴにかかったものが、やりとりしているうちに上唇の後ろに回り込んだようで、バーブレスのシングルフックは、「ちょっと引っかかっている」感じでした。
こんなつもりじゃなかったんで、持って来てるプライヤーもミニサイズ。かかりは浅かったので、フックを外すのは簡単でした。
まぁ、よく上がりました。咥えたままラインブレイクしなかったのが何よりです。ここまで大きく育った魚なので長生きして欲しいものです。
リリースすると、元気に帰って行きました。
魚釣りは楽しいなぁ。
また来ますよ。
[20200612]