のりこしの自転車ブロンプトンS2L、郵便を出すついでにもポタります。京都の三条新町、三条通と祇園祭の山鉾がたくさん建つ新町通の交差点付近にちょっと古い丸ポストがあります。
今はあまり見かけませんが、一見ちょっと古い普通の丸ポストです。のりこしは通りがかりに郵便を差し出そうとしました。郵便を入れようとしたら、「あれ?入らない?結構出す人いるんだ(郵便物が差出し口までいっぱいに入っていると思っていた)」。でも感触がちょっとおかしい。よく見ると…。
板で塞がれていました。
よくよく見ると、下に石板のメッセージよろしく説明が書いてあります。短いので全文引用すると、
郵便差出箱一号丸形
昭和二十四年に全国に普及した「郵便差出箱一号丸形」と言う名称の郵便ポストです。高さ一三五cm、直径四〇cm、重さ八〇kgの鋳鉄製、昭和六〇年には約十五万個設置されていましたが、現在では保存用に残すのみとなりました。これはその内の一つで京都で最初に設置されたこの地を記念して、永く文化的に保存するものです。
郵便差出箱一号丸形保存協会
とのことで、「ちょっと古い普通の丸ポスト」ではなく、「66年前から立ち続ける特別なポスト」だったのです。
構造的にはまだまだ働けるように思いますが、十分働いたので引退といったところでしょうか。時折やってくるのりこしのような輩の相手をしてくれているのでしょう。
「郵便ポストとして機能していないなら、もっとわかりやすく書いといてもらわないと間違えるじゃないか」などと無粋なことを言ってはいけません。差出し口に「郵便は出せません」などと書いてあったらかっこ悪いじゃないですか。それがプリンターで出力した紙をラミネートしたものだったりしたらもう興醒めもいいところです。
間違えるくらいでちょうどいいです。のりこしの他にも郵便を出そうとした人がきっといるはずです。多分……。
ちなみに所在地は新町三条上ル町頭町95、取集局は京都中央郵便局となっていますが、取集時刻は空欄になっています。
[20150826]